ハンガリー医学部生のブログ

日本の高校→ハンガリー医学部 入学方法から内部事情まで教えます

ハンガリー医学部のメリット・デメリット

ハンガリーで医学を学ぶ

近年メジャーになりつつあるハンガリー医学部。しかし未だにその実態はあまり知られていない。

そんな訳で、私的わざわざハンガリーに来て医学を学ぶことのメリット、デメリットをあげてみたい。

 

そもそもハンガリーとは

ハンガリーと言うと、大抵の人に、どこ? と言われる 笑

ハンガリーとは、東欧と呼ばれる、ヨーロッパの東に位置する国々の1つだ。

隣国にはオーストリアやポーランド、チェコなどがあり、有名な音楽の都ウィーンには電車で約2時間半で行くことができる。

 

川沿いの夜景は世界遺産で、温泉も有名。首都のブタペストには観光客も多く、とても賑わいのある街である。

 

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ハンガリー医学部のメリット

英語の授業

      カリキュラムは全て英語で、テストは殆どが口頭試問。ある程度英語力がないと厳しいのは確かだが、周りの教師や生徒もとても英語が流暢なのに、英語を第二外国語とする人達なので、英語が下手で有名な日本人でも優しく受け入れてもらえる。そして、将来日本以外で医師として働くことも視野に入れている人であれば、もはや英語で医学を学ぶと言うのは当たり前に必要なことだ。ちなみに、日本は母国語で医学を教えている、数少ない国の1つなのである。

 

EUの学生になれる

      EUというのは言ってしまえば、みんなでアメリカに勝とう!と言う目的でなされているので、EU内での協力関係がとても強固である。ひとたびEUに所属する学生になれば、ヨーロッパ諸国(スペイン、ドイツなど)への留学プログラムがゴロゴロしていて、それらはほぼ無料で参加できるものばかりだ。EU圏内の移動は陸路も可能で、とても安く・気軽にヨーロッパを回ることができる。

     他にも、ヨーロッパは学生にとても優しい。美術館やオペラなどが、学生であれば激安で楽しめる。豊かな文化的歴史を持つヨーロッパで学生が出来るのは、医師になったあとの将来的にも物凄くメリットがある。

 

EU・アメリカなどの医師免許が取れる

      EU圏内の大学を卒業すれば、EUの医師免許が取れて、在学中に努力次第ではアメリカやカナダの医師免許も取得できる。医師免許があっても、働くとなると言語の壁などはあるものの、やはり将来の選択肢を広げてくれると思う。

 

安い

      ハンガリーは共産圏を抜け出してまだ40年。最近少しずつ物価は上がっているものの、それでも食事は同じくらいのクオリティのものがだいたい日本の半額で食べられる。家賃も、日本でいう銀座あたりに住んでも月7万。

      ハンガリー医学部の学費は約180万円×6年=1080万円。日本の私立医学部とは比べ物にならない安さだ。私の場合はハンガリー政府の奨学金をもらっているので(各大学ごとに、日本人の中で毎年3人くらい)、無条件で学費が全額無料になっている。

 

暮らしやすい

        首都ブダペストの話だが、とても綺麗で、歴史的で、コンパクトな街だ。東京よりも全然規模が小さいので、どこへ行くにもだいたい10分でいける。交通網がとても発達していて、その便利さは東京以上だと思う。しかもその全てが使える月間パスは1月で3500円程度なのである。

        スーパーやドラッグストアも便利さは東京と大差なく、基本的に生活に必要なものは全て手に入る。アジア食材店も沢山ある。

 

男尊女卑が皆無

        ハンガリーの医学部には世界中から学生が集まっているが、その中で女子の人口が圧倒的に多い。大体6:4くらいの比率に見える。私のクラスは男子4人に対し、女子は8人いる。

        恐らくだが、わざわざハンガリーにまで来るガッツのある学生には女子が多いこと、そして、入試で面接が非常に重要視されている結果だと思う。先日の医療社会学の授業では、まだ世界にはこんな国があります、と言う例で、日本の医学部が男子に点数をかさ増ししていた、ということを教授が教えていて、そのくらい問題視されるべき話なのだと改めて怒りが湧いた。

 

ハンガリー医学部のデメリット

ハンガリー人が無愛想

      もちろん人によるが、総じてハンガリー人はあまり愛想のいい人達ではない。スーパーの店員などは特に、なんでそんな態度なの、と思わされることはよくある。若干だがレイシスト(人種差別主義者)もいて、通りすがりの車の中から下品なことを叫ばれたりすることや、侮辱するような態度を取られることがある。

 

日本での知名度が低い

       同級生が皆いい大学にいく中、ほぼ無名のハンガリー医学部に行く、というのはやはり勇気のいる選択だった。でもきてみたら、日本の同級生の話を聞く限り、こっちの方が楽しそうで来て良かったと思っている 笑

 

勉強がきつい

      私みたいなサボりグセのある人にはむしろメリットかもしれないが、サボる間も無く勉強せざるを得ない。医学部はどこもそうだと思うが暗記が8割で、耳から溢れそうな状態でテストに行くのもザラである。

 

遊び方のレパートリーがない

      遊園地など、大きなアミューズメント施設があまりない。ただトランポリンやガンシューティング、電動スクーターなど、探せば面白いものは意外とある。

 

ラーメンが美味しくない

     ラーメン大好きな私はよくラーメンのあるレストランに行くのだが、普通に美味しいラーメンはブダペストにはない。ウィーンやパリなど、ヨーロッパを旅行した時にラーメン屋に行くようにしている。ラーメン以外にも、やはり美味しい日本食はあまり食べられない。

 

 

 

とまぁ、こんなものでしょうか? 

私自身、意外とメリットあるじゃん、と再認識しました笑

また思いついたらその都度あげていきたいです。

他にも生活面でご質問などあったら、コメントお待ちしてます^ ^